潰瘍性大腸炎になってもできる運動とできない運動とおすすめしない運動

潰瘍性大腸炎になってしまうとお腹は痛いし下すし、血は出るし入院して絶食するし…。運動ができなくなるような要素はいっぱいあります。

潰瘍性大腸炎だから運動がしづらい、だからといって運動をしないとますます不健康になってしまいます。身体的にも精神的にも、運動はしたほうが良いでしょう。

ちなみにわたしはロードバイクで富士山を登るのが好きです。

なによりも、病気だからといって運動をあきらめたくないでしょうし、純粋に運動がしたい!って思いますよね。今回はわたしの人生経験から考える潰瘍性大腸炎患者でもできる運動と、おすすめできない運動について書かせていただきます。

潰瘍性大腸炎になってもできる運動

1人でできる運動がおすすめ

わたしが強くおすすめしたいのは1人でもできる運動です。わたしがぱっと思いつく限りでは以下のものがあります。

  • ロードバイク
  • マラソン
  • ボルダリング

ロードバイクはわたしが一番おすすめしたいスポーツですね。初期投資はそれなりに必要ですが、自転車という趣味にもなります。

また、大会に参加するにしても1回の競技が2時間もあれば終わるため、わたしのように持久力のない人間でもそれなりの成績が残せます。

マラソンも同じようにおすすめはできますが、フルマラソンになると不利でしょう。大腸の機能が弱い、あるいは大腸を全摘しているかと思いますので、脱水の危険性があります。

ボルダリングは今ちょっと流行りつつあるスポーツで、クライミングのようなもので壁を登るのではなく壁を横に移動するスポーツです。近所にそういった施設があればやってみたいですね。

考え方

1人でできるスポーツといっても、登山、スキーやスノーボードはおすすめできません。要はいつでもすぐにトイレに駆け込めるかどうかが基準になります。

ロードバイクやマラソンのように完全に1人の競技であれば、いつ休憩したって誰にも迷惑はかかりませんからね。大会だと少しだけ不便があるかもしれませんが、それでも全くトイレがないというような状況はありません。

スキーやスノーボードはいつでもいけるといえばそうなのですが、装備をいちいち外すのがとても面倒なんです。それなのに頻繁にトイレに駆け込むとなると面倒で仕方がありません。

というかわたしはそれでスキー、スノーボードをやめました。

潰瘍性大腸炎になったらできない運動

チームワークが必要な運動はむずかしい

潰瘍性大腸炎はいつお腹が痛くなってトイレに駆け込むかわかりません。さらに言うと、いつ入院してしまうかわからない身です。

チームワークが必要なスポーツでは重要なポジションになってしまうと簡単に休めなくなってしまいます。人間関係にも影響しますので、できれば避けたいところですね。

たとえば以下のスポーツなんかは潰瘍性大腸炎になってしまうと継続はむずかしいかもしれません。

  • サッカー
  • 野球
  • バスケットボール

上記は花形とも言えるスポーツたちですね。そんなスポーツができなくなってしまうなんて…と絶望してしまうかもしれませんね。

特に、若い学生なんかだとスポーツを一生懸命がんばっている人も多いと思います。あきらめるにあきらめきれない、そんなところでしょう。

せっかくレギュラーになれたのに入院して努力がすべて無駄になってしまった、なんてことも『よくある話』です

しかし、別に上記のものだけがスポーツのすべてではありません。

視野を広げればスポーツなんていっぱいあるし、潰瘍性大腸炎になったのを機に個人種目をがんばってみるのも良いと思います。わたしが個人種目が好きな理由として、自分の実力がそのまま結果に出るところが好きなんです。

世の中にはチームワークより個人種目のほうが好きだという人間もいますので、そういった人間がどう考えているかを知ることによって視野が広がるかもしれませんよ?

柔軟に方向転換をすることが人生を無駄にしない秘訣です。

1対1の運動ですらむずかしい

個人種目といっても、対人戦はむずかしいです。これもやっぱり試合中にトイレに駆け込めなくなってしまうからです。

たとえば以下のものはむずかしいのではないでしょうか。

  • テニス
  • バドミントン

チームワークではないにしても対戦する相手がいる以上、自分の都合で好き勝手トイレに行くわけにはいきませんよね。1回ぐらいならいいかもしれませんが何回も、となると…。

これはわたしが実際に体験したことですが、テニスの試合でどうしてもトイレに行きたくなってしまうと動くことができなくなります。もう試合なんてどうでもよくて早く終わってほしいという気持ちしかなくなり、適当にやって終わらせようとします。

わたしはもうテニスはできないと思っています。

考え方

チームワークが必要なものができない、ではなく、いつでもトイレに駆け込めない状況になってしまう運動ができないんです。対戦車がいるような、試合形式のスポーツはわたしはやりたくないですね。

というか迷惑をかけてしまうし、やるべきでないとすら思ってしまいます。

潰瘍性大腸炎におすすめしない運動

潰瘍性大腸炎になったらできないとは言わないけどおすすめしない運動があります。

例えば以下のものです。

  • 水泳
  • 登山

水泳はお腹を冷やす

実はわたしは昔、水泳部に所属していました。中学1年生の時点で結構優秀な結果を出していたのですが、潰瘍性大腸炎になり泳げなくなってしまいました。

泳げないわけではないのですが、プールの水がお腹を冷やしてしまうんです。お腹が冷えた結果、ゆるくなり下してしまう、体調が悪くなってしまうんです。

いい成績を残していただけに水泳をあきらめることができず、その結果わたしは青春時代のすべてをプール掃除に捧げました。いつか泳げるようになる、いつか潰瘍性大腸炎は治るんだ!と希望を持っていた結果です。

希望を持つということは時に絶望するより悪い結果をもたらしますね。早い段階でスパっとあきらめて方向転換していればもっと良い人生を送れたかもしれません。

登山はトイレ難民になる

たとえば富士山なんかだと、トイレの数が非常に少ないです。おまけに人が多いし、健康な人でもトイレは大変でしょう。

わたしは大自然のきれいな景色が好きで登山をやってみたいと思っているのですが、このせいでためらっています。というかおそらく一生登ることはできないでしょう。

さらに言うと、わたしのように大腸を全摘していると手術による癒着が原因で腸閉塞を起こしやすいです。すぐに病院に駆け込める環境かどうかも重要なポイントです。

まとめ

以上のことをまとめますと下記の通りです。

  • スポーツはいつでもトイレに駆け込めるような個人種目がおすすめ
  • すぐにトイレに駆け込めないような対戦相手のいるスポーツはおすすめできない
  • やりたいスポーツに固執するより、柔軟にできるスポーツに切り替えたほうが幸せになれそう

わたしは今ロードバイクというスポーツに出会えてとても幸せです。小さなサドルの面積がわたしだけの居場所です。

ロードバイクは極限まで個人に特化したスポーツと言えるでしょう。有酸素運動ということで身体にも良いですしね、本当におすすめスポーツです。