潰瘍性大腸炎になると就職に対して不安を抱える人も多いでしょう。
病気に影響のない仕事はどんな仕事なのか?病気のことを素直に話すべきか?話さないべきか?
わたしはすでに大腸を全摘していますが、一応就職活動のときは大腸がある状態で面接に挑んでいました。
そのとき、わたしが病気のことをどうしたのか、どんな仕事なら続けられると考えたのか、ということを書いてみます。
目次
潰瘍性大腸炎患者はどういう仕事、会社を選べばいいのか?
デスクワーク
わたしのおすすめはデスクワークです。わたしはシステムエンジニアという職業をしていますが、ずっと椅子に座って仕事をしています。
デスクワークのいいところはなんといっても身体的疲労が少ないこと。まぁ精神的な疲労はありますけどね。これはどこにでもあることでしょう。
システムエンジニアという職業は成果物さえ出来上がればいいので、いつトイレに行っても問題はありません。ただわたしの場合はトイレに行く回数も多いし長いので怪しまれているとは思いますが。
デスクワークだと他には事務の仕事もありますね。ポイントとしては『自由にトイレに行けるか』、『一時的に席を外しても人に影響を与えないか』というところです。
中には職を自由に選べない人もいるかと思います。それでも出来る限りデスクワークの仕事ができるよう、最善を尽くしてみてください。
ニッチな業界を狙う
これはわたしの話になりますが、わたしは潰瘍性大腸炎のおかげでまともに学校に通えていません。もちろん学歴も低いです。
一応大学は出ていますがかなり偏差値の低い学校です。近所の大学なのですが、病気のわたしが通える学校なんていうものは限られていました。
そんな低学歴のわたしが大企業に入るなんて夢のまた夢…。
ただここで視点を変えてみてもらいたいのです。多くの人はいい学校に入って大きな会社に入りますよね。有名大学卒の人が何千人も応募している、のだと思います。
こんな競争の中で低学歴でハンデ持ちのわたしが勝負になるでしょうか?勝負したところで負けるし、そしてまた傷つくし、はっきり言って時間の無駄です。
安定した会社というのは有名な大企業だけなのでしょうか?ニッチな業界の企業でも業績が良ければ十分な安定が得られるのではないでしょうか?
わざわざ強いライバルの多いところで勝負する必要はないと思うのです。
レッドオーシャン(血の海)で勝ち上がることよりもブルーオーシャン(誰にも汚されていないきれいな海)で勝つべくして勝つ戦いをしましょう。
ちなみにわたしの会社はニッチな業界で世界トップ5に入る会社…の子会社です。福利厚生は親会社のものをそのまま受けられるし、簡単に休職だってできてしまいます。健康なくせに休職している人たくさんいますよ。
できる限りホワイトな企業を目指しましょう。そういうところはそう簡単に人をクビにはしません。そのためにおすすめなのがニッチな業界で強いライバルのいないところだというわけです。
潰瘍性大腸炎患者に不向きの仕事
接客業は厳しい
下記の記事にも書いていますが、接客業は厳しいのではないかというのがわたしの結論です。
まず接客業はストレスが大きいです。お客さんがみんないい人というわけではないですからね。『お客様は神様だ』と思っているお客さんがいて、格下に見てくる人もいます。
そういった人の相手をするのは正直なところ疲れます。また、ずっと立ち仕事なので身体的な疲労も大きいです。
頻繁にトイレに行くというハンデがありますので、自分のタイミングで抜けられない仕事は不向きと考えたほうが良いでしょう。
肉体労働
潰瘍性大腸炎を抱えている以上、肉体労働は避けるべきです。仕事は体調が悪かったとしてもどうしても外せないときってあります。
ちょっと体調が悪くても出社することはできそう、という仕事を選ぶべきです。
肉体労働だと体調が少しでも悪いとパフォーマンス出せないんですよね。
わたしの場合、入院をすると絶食治療となり、退院するころには骨と皮だけになっていました。退院してすぐに働けるかというと無理ですし、肉体労働だと筋肉の衰えが致命的です。
潰瘍性大腸炎を隠して面接を受けたほうがいいのか?
病気のことは聞かれない限り答えないほうが良い
下記の記事にも書いているのですが、潰瘍性大腸炎のことは聞かれない限り答えないほうが良い、というのがわたしの結論です。
わたしのブログをいろいろと読んでいただけている方にはわかるかと思いますが、世間が潰瘍性大腸炎に対する扱いはあまりよくないです。
見た目は健康的なのにしょっちゅう休んだり席外してトイレ行ってる、まぁ良く思う人はそういないでしょう。
病気という仕方のない理由であったとしてもこれが現実です。ならばいっそのこと隠してしまう!わざわざ聞かれてもいないことを話す必要はないと思います。
ただし、病気はあるのかと聞かれてありませんと答えると経歴詐称になる可能性がありますので、そういう場合は正直に答えましょう。
がんばって病気を乗り越えてきた!という武勇伝は評価されるのか?
以前、潰瘍性大腸炎の方に質問されたことがあります。
『学生時代にがんばったことは何か?』という問いに対して、『病気に負けずがんばって勉強・卒業しました!』と答えるのは評価されますか?というもの。
就職活動なんかの面接だと、学生時代にがんばったことは何か、と聞かれることありますよね。ほとんどの会社でそのようなことが聞かれたと記憶しています。
わたしの結論としては、病気に負けずがんばったことなんて何の価値もありません。
闘病生活を乗り越えた武勇伝にしたり成功体験として語る人がいます。ハッキリ言いますが、普通の人だったらそもそも病気というハンデすらないのですから病気を乗り越えたところでスタート地点…いや、周回遅れのスタート地点に立ったというところでしょう。
むしろそれはわざわざ自分のハンデ、マイナスポイントを晒しているだけです。病気はハンデでしかないという現実を受け入れましょう。
まとめ
会社・仕事選びで大切なのは強いライバルがいないところを狙うということです。この世の多くは需要と供給のバランスで成り立っているわけですが、人材の供給が追いつかない会社はきっとあります。
特にニッチな業界が狙い目です。みんな有名な大企業に群がるものですから、名前が知られていないだけで優良な企業はたくさんあります。
みんなと同じレースに参加する必要はないんです。ハンデがある分、周回遅れのスタートであることを受け入れましょう。
でもそれが悪いわけじゃないんです。むしろ人とは違った視点で物事を見ることができる能力を持っているとも言えるでしょう。